肥料について■ 肥料の役割と三要素肥料の三要素とは・・・窒素(N)、リン(P)、カリウム(K) ● 窒素 茎や葉の育成や色に関係します。不足すると葉の成長が進まず、黄色になります。一方、多すぎると茎や葉ばっかりが成長し、花や実がつきにくくなります。 ● リン 花や果実、種子の形成、根や葉の育成に関係します。不足すると開花や結実が遅れます。また、果実は甘みが落ち、下葉から葉柄が紫色になります ● カリウム 植物全体の健全維持に関係します。不足すると病気になったり耐寒性がおちます。要は抵抗力がなくなります。 ■ 肥料の成分比率 肥料に「5-5-5」などと記載されているものを良く見かけます。これは肥料100グラム中に含まれている三要素(N、P、K)の含有比率を示しています ● 5-5-5タイプ 植物や時期を選ばず安心して使用できます。 ● 10-5-5タイプ 窒素成分が多い肥料です。幼苗期など早く生育させたいときに適しています。観葉植物などに適しています。 ● 5-10-5タイプ リン成分が多い肥料です。花を咲かせる草花、果実を楽しむときに適しています。 ● 5-5-10タイプ カリウム成分が多い肥料です。 越冬植物の秋口に使用し、球根類などにも適しています。室内植物などに適しています。 ■ 肥料の種類 ● 有機質肥料 魚、動物、植物などからつくった肥料です。主なものに油粕、骨粉、鶏糞、牛糞などがあります。微生物などで分解されてから効きはじめるので、遅効性肥料(与えてから30~40日後に効いてくる)として扱われます。 ● 無機質肥料 化学肥料のことです。速効性(与えた直後から効いてくるが持続性は無い)、緩効性(ゆっくり効き続け、2,3ヶ月もしくは6ヶ月程度効果が持続します)のものがあります。液体肥料も含まれます。 ● 堆肥や腐葉土 堆肥や腐葉土は肥料ではありません。堆肥などは名前からして有機肥料のようで、原料は植物由来のため、肥料成分が含まれています。しかし植物の生育に必要な量 としては不十分です。堆肥や腐葉土などには土の保肥性や保水性、通 気性などを高める作用があります。よって、肥料というよりも「土壌改良材」としての働きがあるといったほうが妥当ではないかと思います。 ■ 肥料の与え方 鉢植えと地植えの場合で少し与え方が異なります。 元肥:植えつけるときにあらかじめ与える肥料のことです。 追肥:草花の生育に応じて与える肥料のことです。 ● 鉢植え、コンテナ植えの場合 元肥:半年以上効果の続く緩効性の化学肥料が適しています。土と良く混ぜ合わせてから植物を植えます。 追肥:2,3ヶ月効果が持続する緩効性の化学肥料が適しています。速効性のある液肥を用いることもあります。液肥を用いる場合、表示希釈濃度より薄くして回数を多くする(1~2週間に1回とか)方法があります。一度に濃度の高い液肥多く与えると枯死します。 ● 地植えの場合 元肥:植え孔を少し深く掘り、底に肥料を入れます。もしくは直接苗と肥料が接触しないように土をかけてからその上に苗を植えます。適した肥料は根にやさしい、遅効性の肥料が良いでしょう。 追肥:2,3ヶ月効果が持続する緩効性の化学肥料が適しています。速効性のある液肥を用いることもあります。液肥を用いる場合、表示希釈濃度より薄くして回数を多くする(1週間に1回とか)方法があります。一度に濃度の高い液肥多く与えると枯死します。庭木などでは外側に伸びた枝の真下あたりを輪状に掘って(幅、深さともに30cm程度)肥料を与えると良いでしょう。 |